パソコンに水をこぼした!?絶対にやるべき初期対応を知っておこう!

パソコンに水をこぼした!?絶対にやるべき初期対応を知っておこう!

ホームお役立ち情報故障パソコンに水をこぼした!?絶対にやるべき初期対応を知っておこう!
パソコンに水をこぼした!?絶対にやるべき初期対応を知っておこう!

この記事は約22分で読み終わります。

突然ノートパソコンに水をこぼしてしまったら、焦ってしまうのは当然です。しかし、最初の数分間の対応がその後の復旧に大きく影響します。

ここではパソコンが水濡れした直後に取るべき緊急対処と、やってはいけないNG行動を解説します。落ち着いて正しい初期対応を行い、故障のリスクを最小限に抑えましょう。

電話バナー

目次

パソコンに水がこぼれると電源がつかなくなるのはなぜ?

水没後にパソコンの電源が入らなくなる主な原因は、電子回路のショートと金属部品の腐食です。それぞれどのように起こるのか、そのメカニズムを知っておきましょう。

電子回路がショートしてしまう

パソコン内部の基板上には微細な回路が張り巡らされていますが、本来接触しない部分に水がかかると電気の回路が乱れてしまいます。水道水やお茶・コーヒーといった液体は導電性があり、通電中の基板にかかると意図しない経路で電流が流れてショートを引き起こします​。

ショートが起きると一瞬で電子部品が焼損したり、基板上のヒューズが飛んで回路が断たれたりします。その結果、電源ボタンを押しても全く反応しない状態になることが多いのです。特に通電中に液体がかかった場合は被害が大きく、内部で火花が飛んだり焦げたりするケースもあります。

電子回路が腐食や錆びてしまう

仮にショートは免れても、水分が残ると時間とともに内部の金属が錆びていきます​。パソコン内部にはCPUやメモリ、コネクタ類など金属製の部品が多数あり、水分が付着すると酸化が進んで電気の通りが悪くなったり断線状態になったりします。

特にキーボードの下に配置されたマザーボード(基板)上で腐食が起これば、回路パターンが途切れて故障につながります。腐食は目に見えにくいですが、水濡れから数時間~数日で進行する場合もあります。一度錆びてしまったら通電不良を起こし、結果として電源が入らない・動作不安定といった症状になってしまいます。

さらに、こぼした液体の種類も原因に影響します。真水に近い水であれば乾燥後に復旧する可能性もわずかにありますが、水道水には不純物が含まれるため乾いた後もミネラル分が基板上に残りやすく腐食の原因となります。

また、ジュースやコーヒーなど糖分や酸を含む液体は、乾いた後にベタつく汚れが基板上に残りやすく極めて危険です。糖分が回路上で固着すると絶縁不良を起こし、通常の水以上に基板を痛めてしまう可能性が高くなります。

水をこぼした直後に電源が落ちた場合、まずショートが発生した可能性が高いです。逆にその場では動いていたのに後で故障した場合は、内部の腐食が進行した可能性が高いです。いずれにせよ早めの対処・乾燥と必要に応じた清掃・修理が重要です。

電話バナー

水をこぼした直後に絶対にやるべき応急処置

how_to_deal_with_it

パソコンに水や飲み物をこぼした場合、一刻も早い応急処置が重要です。以下の手順で対処し、さらなる故障を防ぎましょう。

電源を切る・電源コードを抜く

まずはパソコンをシャットダウンし、すぐに電源ケーブルをコンセントから抜いてください​。ノートパソコンなら可能であればバッテリーも取り外します。

水が入り込んだ状態で通電し続けると、回路がショートして基板が損傷する恐れがあるためです​。作業中であれば急いでデータを保存し、正常にシャットダウンできない場合は電源ボタンの長押しで強制停止してください。

周辺機器を外す

マウスやUSBメモリ、外付けHDDなど接続している周辺機器があればすべて取り外します。機器間の不要な通電や水分の影響を広げないようにするためです。

またDVDドライブなど開閉できる部分があれば開けて、中に水が入っていないか確認しましょう。

こぼれた水分を拭き取る

乾いた柔らかい布やタオルで、見える範囲の水分をやさしく吸い取ります。キーボードの隙間などにも液体が入り込んでいる可能性が高いので、可能な範囲でティッシュや綿棒などを使い優しく水を吸い取ってください。

強く擦ったり押し込んだりすると、液体が内部にさらに広がる恐れがあります。

ノートパソコンは逆さまにする

ノートパソコンの場合、タオルを机に敷き、その上にパソコン本体をキーボード面を下にして逆さまに置きます​。こうすることでキーボードから内部への水の侵入を防ぎ、重力で液体を排出させます。

ただし激しく揺すったり叩いたりしないでください。画面を開けたままの「V字型」にして逆さに立てかける方法も有効です。この状態でしばらく静置し、余分な水分を落としましょう。

十分に乾燥させる

拭き取り後は最低24時間以上は電源を入れず、完全に乾燥させます​。焦ってすぐ電源を入れると内部が乾いておらずショートする可能性が高いため、焦って電源を入れないようにしましょう​。

夏場でも丸一日、冬や湿度が高い時期は48~72時間ほど置くと安心です。乾燥中は通気の良い場所に置き、パソコン内部の水分が蒸発しやすいようにしましょう。

電話バナー

パソコンに水をこぼしたときにやってはいけないこと

ng

先ほどはパソコンに水をこぼしたときの対処法をご紹介しました。ここからはパソコンに水をこぼしたときに、やってはいけないことについてご紹介します。

すぐに電源を入れない

たとえ少量の水でも、「大丈夫か確認したい」と電源を入れてしまうのは厳禁です。内部が乾く前に通電するとショートを起こし、故障が深刻化する恐れがあります​。完全に乾くまで電源投入は我慢しましょう

ドライヤーやヒーターで乾かさない

濡れたパソコンにドライヤーの熱風を当てるのは避けてください​。高温は部品を変形させたり、熱によって水分を押し広げたりします。

特に家庭用ドライヤーは静電気も発生しやすく、電子部品に悪影響を与える可能性があります。またストーブやヒーターの近くに置いて強制乾燥させるのもNGです​。自然乾燥が基本です。

エアダスターで吹き飛ばさない

缶スプレー式のエアダスターで水を飛ばそうとすると、強い風圧で水が基板の奥深くまで入り込んでしまうことがあります​。状況を悪化させる恐れがあるため避けましょう。

冷蔵庫や乾燥剤で急冷しない

「冷蔵庫に入れて乾かす」という誤った対処法も聞かれますが、冷やすと内部で結露が発生し逆効果です​。シリカゲルなど乾燥剤と一緒に密閉する方法もありますが、効果は限定的で時間がかかります。基本は風通しの良い室内で自然乾燥させてください。

電話バナー

水没したパソコンを自力で復旧させる方法

how to

応急処置の後、「なんとか自分で直せないか?」と考える方も多いでしょう。軽度の水濡れであれば自力での復旧が可能なケースもあります。ただし自己修理にはリスクも伴うため、正しい手順と注意点を理解して進めることが大切です。ここではパソコンを自宅で乾燥・分解・洗浄する具体的な方法を解説します。

可能なら本体を分解する

ノートパソコンの機種によりますが、裏面のネジを外せば底面カバーを開けられる場合があります。自己責任にはなりますが、内部を乾燥させるには本体を開けた方が効果的です。

パソコンを逆さまにして水を出すだけでは内部に水分が残っている可能性が高いため、カバーを外して乾燥させましょう​。この際バッテリーが内蔵型の場合、電源を完全に遮断するためケーブルで基板に繋がっているのでコネクタを慎重に外します。

乾拭きする

開いた内部をのぞき、マザーボードや各種カード類に付着した水分を乾いた布や綿棒等でそっと拭き取ります。ゴシゴシ擦らず、水滴を吸い取るイメージで行いましょう。

特にメモリスロットやケーブル接続部などのコネクタ部分に水が残っていると故障の原因になるため、丁寧に水気を除去します。また、キーボード裏面に水が回っていることも多いので、裏返した状態で軽く振って水滴を落とすか、キーボード裏を布で押さえて水を吸わせます。

必要に応じて洗浄する

こぼしたのがお茶、ジュース、コーヒーなど水以外の場合、成分が基板上に残っていると腐食やべたつきの原因になります​。可能であれば、無水エタノールを使って基板を軽く洗浄する方法があります。

綿棒に無水エタノールを染み込ませ、糖分や汚れが付着している部分をなでるように清掃します。無水エタノールは水分を追い出し素早く乾燥するため、電子部品の洗浄に使われることがあります。

アルコールが手元にない場合、精製水(純水)を少量用いて汚れを薄める方法もありますが、乾燥に時間がかかるためリスクがあります。基本的には無理に洗浄せず、拭き取りで対応できる範囲に留めたほうが安全です。

各部品の取り外して乾燥させる

ノートパソコンによってはストレージ(HDD/SSD)やメモリ、その他カード類を簡単に取り外せる場合があります。取り外しが容易なら一度パーツごとに外して乾燥させると効果的です。

特にHDDなど精密ドライブ部は水に弱いので、取り外して別途乾燥させましょう。取り外した部品はティッシュで包んだりシリカゲルと一緒にジップ袋に入れたりして、水分を吸収させます。パーツを外すのが難しい場合は無理せず、そのまま乾燥させます。

自然乾燥させる

可能な限り水分を拭き取ったら、内部を開けたまま十分に自然乾燥させます。扇風機の風を当てるのは有効ですが、ホコリは後々ショートの元になりますのでホコリが舞わないよう注意しましょう。

直射日光は避け、風通しの良い室内に数日間放置します。夏場で2〜3日、冬場や湿度が高い時期は念のため4〜5日ほど置くと安心です。「念には念を」で完全に乾くまで待つことが肝心です。

組み立てて動作確認

十分乾燥させたら、分解したパーツを元通り組み戻します。ネジの締め忘れやケーブルの差し忘れが無いよう慎重に組み立ててください。すべて組み終えたら電源ケーブルを繋いで電源ボタンを押し、起動を試みます。

運良くパソコンが起動したら、まずはデータのバックアップを速やかに取ってください​。水没後は一時的に動いても再度不具合が出る可能性があるため、大切なデータは安全な場所に避難させます。

各機能のチェック

起動できた場合でも油断は禁物です。キーボードの全キーが反応するか、タッチパッドは動くか、画面表示にシミや線が出ていないか、USBポートなど各種インターフェースが機能するか確認しましょう。

特にキーボードは一部が故障しやすいので、問題があればUSB外付けキーボードで代用するなどの対策も考えられます。また、バッテリーが正常に充電できるかもチェックしてください。水没の程度によってはバッテリーや電源回路がダメージを受けている場合があります。

電話バナー

自分で対処した後に電源が付かないときに確認するポイント

point

応急処置後に十分乾燥させても、電源がまったく入らない場合もあるでしょう。そんなとき、すぐに諦める前にいくつか確認すべきポイントがあります。完全に故障したと決めつける前に、以下のチェック項目を試してください。

放電させる

ノートパソコンの場合、基板上に微弱な電流が残って誤動作している可能性があります。まず電源ケーブルとバッテリーを取り外し、電源ボタンを約15秒~30秒間長押しして内部の電気を完全に放電してください。

こうすることで一時的な電気的フリーズがリセットされる場合があります。放電後、改めて電源ケーブルのみ繋いで電源ボタンを押してみましょう。

ACアダプタを確認

電源が入らない原因がACアダプタ側の故障というケースもあります。水濡れ時にアダプタがショートして壊れたり、コンセントのブレーカーが落ちて給電できていない可能性も考えられます。

別のパソコンでそのアダプタが使えるか試すか、もしくは同型のACアダプタがあれば差し替えてみましょう。またコンセントや電源タップ側に問題がないかも確認します。

電話バナー

自分で修理するときのリスクはある?

risk

自分で修理を試みる前に、どこまでが素人に可能で、どこからが危険かを把握しておきましょう。ここでは水没したパソコンを自分で修理するときのリスクについてご紹介します。

完全に壊れた基板は直せない

残念ながら、一度ショートして基板上のチップや回路が焼けてしまった場合、個人での修復は極めて困難です。電子工作の高度なスキルとハンダごてや顕微鏡などの専用機材が必要になり、現実的ではありません。

例えば電源部のICが破損したり、チップコンデンサが燃えた場合、部品交換には専門知識が要ります。キーボードや液晶パネルなど部品交換で対応できる箇所を除き、基板レベルの故障は個人では限界があります。

分解作業そのもののリスク

ノートパソコンの構造は想像以上に繊細です。無理にカバーをこじ開けてツメを折ってしまったり、ケーブルを引っ張って断線させてしまったりすることも珍しくありません。本体の内部構造を理解していない状態で分解するのは2次被害が起きてしまうことがあります。。

特に最近の薄型ノートは内部構造が複雑で、ネジ以外にプラスチックのツメや接着剤で固定されている部分も多いです。安易に分解を進めると状態をかえって悪化させ、「本来なら直せたはずが、分解したせいで復旧不能になった」という事態も起こりえます​。少しでも不安がある場合は無理に作業せず、専門業者に相談することが重要です​。

自己修理をすると保証は受けられない

水濡れは元々メーカー保証の対象外ですが、分解したことで今後メーカーや販売店での有償修理すら断られるケースがあります。特にメーカー修理に出す予定があるなら、勝手にHDDを取り出したり内部を開けたりしない方が無難です。

自力で復旧を試みる時点で「最悪このパソコンは壊れても仕方ない」という覚悟が必要です。

見えない部分の損傷

一見乾いて綺麗に見えても、基板の多層内部やチップの裏側など、目視できない箇所が腐食・損傷している可能性があります。自己修理で表面上直ったように思えても、時間が経つと不具合が再発するケースもあります。

プロの業者であれば基板を洗浄したり劣化部品を交換したりと徹底的な対処ができますが、個人では限界があります。そのため「完全に元通りにする」のは難しいと認識しておきましょう。

データ喪失のリスク

自分で修理を試す間に、最悪ストレージまで壊してしまうリスクもゼロではありません。HDDであれば衝撃に弱く、誤って落としたり強い振動を与えると故障することがあります。

貴重なデータが残っている場合、安易な作業で取り返しのつかない損傷を与えてしまう恐れがある点も忘れないようにしましょう。

以上のように、自己修理には成功すれば修理代を節約できるメリットがある一方、失敗したときの代償も大きいです。少しでも不安があるなら、早めにプロに任せた方が結果的に安く早く解決できる場合もあります​。

特に「データだけは絶対に助けたい」「作業に自信がない」という方は、無理をせず専門の復旧・修理業者に相談することをおすすめします​。

電話バナー

パソコン業者に依頼するメリットは?

merit

「自分で試したけどダメだった」「最初からプロに任せたい」という場合、パソコン修理の専門業者に依頼するのが確実です。ここでは業者に依頼するメリットについてご紹介します。

確かな技術で復旧率が高い

専門業者は豊富な知識と経験を持った技術者が修理を担当します。水没トラブルに何度も直面しているプロなら、適切な処置方法を熟知しており、個人では思いつかない手法で復旧できる可能性が高まります。

例えば、基板を超音波洗浄して腐食を除去したり、故障した部品を同等品に交換したりといった高度な対処が可能です。自分では起動しなかったパソコンでも、プロの手にかかれば復活するケースは少なくありません。

安全かつ迅速

プロに任せれば、二次被害のリスクを避けつつスピーディーに処置してもらえます。自分で分解して壊してしまう心配もなく、部品を傷つけるリスクも最小限です。

また、部品在庫や修理設備が整っている業者なら、部品待ちでない限り短時間で修理が完了することもあります。仕事で使うパソコンなど一刻も早く復旧したい場合はプロの迅速な対応が頼りになります​。

データを残したまま作業してくれる

信頼できる修理業者であれば、修理の過程でお客様のデータにも配慮してくれます。例えば修理前にストレージのクローンを作成しデータをバックアップしてくれる業者や、データを消去せずに修理してくれるところもあります。

メーカー公式修理ではセキュリティのためデータは初期化されて戻ってくるのが普通ですが​、専門業者ならデータを残したまま直してくれる可能性があるのもメリットです。

電話バナー

安心できるパソコン修理業者の選び方

how_to_choose

いざ修理を依頼しようと思っても、「どの業者に頼めばいいの?」と悩むかもしれません。パソコンの修理業者選びでは、以下のポイントに注目しましょう。

水没修理の実績があるか

まずその業者が「水こぼし・水濡れ修理」を経験しているか確認します。ホームページや口コミで、水没パソコンの修理事例や専門メニューが紹介されている業者は信頼できます​。

例えば「水没診断・洗浄◯◯円~」など料金表に明記がある会社は、それだけ水濡れ対応に慣れている証拠です。実績豊富な業者ほど復旧率も高い傾向があります。

料金システムが透明性である

修理費用は業者によって様々です。見積もりの内訳を明確に説明してくれる業者を選びましょう​。診断料や部品代、作業費がどう計算されるのか不明瞭な場合、後から高額請求される恐れもあります。

また「○○円~」としか書かれていない場合は、実際の金額は症状次第で大きく変動します。理想は診断後に確定見積もりを出してもらい、了承を得てから修理着手する業者です。

複数業者で迷う場合は見積もりを比較しましょう。水没修理は難易度によって価格差が出やすいので、2~3社に問い合わせて概算を聞いてみるのも有効です。

口コミや評判を確認する

ネットの口コミや知人の紹介なども大切な情報源です。「対応が丁寧だった」「料金説明が明確」「ちゃんと直った」など良い評判の業者を選びましょう。

逆に「直らなかったのに診断料だけ取られた」「対応が雑だった」等の悪評が多い店は避けた方が無難です。ただし口コミはあくまで参考程度にし、最終的には上記の実績や説明の明確さなど客観的な要素で判断しましょう。

電話バナー

パソコンの修理費用を安くする方法は?

price_reduction

水没したパソコンの修理費用は状況によって異なりますが、できるだけ安く抑える方法もあります。以下のポイントに注意すると、費用を削減できる可能性があります。

早めに対処する

実は、こぼした直後の対応スピードがそのまま修理費用に影響することがあります。応急処置を的確に行い、できるだけ早く修理に出せば、腐食が進む前に済み、部品交換をしなくて済む可能性が上がります。

逆に放置期間が長いと基板交換など大掛かりな修理になり、費用が跳ね上がることがあります。初期対応次第で「洗浄だけで済む」か「基板交換まで必要か」が変わるため、結果的に費用にも差が出るのです。

不要なサービスを省く

業者によってはクリーニングやメンテナンスパックなどオプションサービスをすすめてくる場合があります。本当に必要なければ断りましょう。また、データバックアップ代行なども有料オプションのことがあります。

自分でバックアップできるなら復旧後にやっておけばその分の費用は節約できます。修理依頼時に「最低限の修理だけでOKです」と希望を伝えることで、過剰な作業を省いてもらえる可能性もあります。

複数の見積もりを比較

前述しましたが、やはり相見積もりは有効です。特に高額な修理になりそうな場合、1社だけで決めず複数社に問い合わせてみると良いでしょう。

例えば、A社では「部品交換で8万円」、B社では「洗浄で様子見で3万円」と判断が割れるケースもあります。大きな金額差が出た場合は、なぜそうなるのか各社に理由を尋ね、納得できる方を選ぶと失敗が少なくなります。

パソコンの買い替えも検討する

修理費用が高額になりそうな場合、新品や中古パソコンへの買い替えも選択肢に入れましょう。特に年数が経っているパソコンだと、新しいものを買った方が性能も上がり結果的に得なこともあります。

修理見積もりが例えば5万円以上で、新品が8万円程度なら、データを取り出した上で新品購入を検討しても良いでしょう。ただし買い替えの場合でもデータ復旧費用は別途かかる点は考慮してください。

電話バナー

データはあきらめなくていい!水没したパソコンからのデータ復旧法

how to

パソコン本体が故障してしまっても、中のデータまで失われたとは限りません。仕事の書類や写真など、どうしても取り出したいデータがある場合でもあきらめる必要はありません。

ここでは、水没して電源が入らなくなったパソコンからデータを取り出す方法について解説します。パソコンがダメでも大切なデータは救える可能性がありますので、ぜひ参考にしてください。

内蔵ストレージを取り外す

ノートパソコンの多くは内部に2.5インチHDDやSSD、またはM.2タイプのSSDが搭載されています。まずパソコンの裏蓋を開けてストレージを取り出しましょう。HDDであれば小さなネジで固定されコネクタで接続されています。

慎重にコネクタを外し、本体からHDD/SSDを取り外します。水没の影響でストレージ自体が濡れている場合は、アルコールで端子部分を軽く拭き乾燥させてください。なお、この作業をするとメーカーのサポート対象外になる場合もありますので注意してください​。

別のパソコンに接続する

取り出したHDD/SSDを別のパソコンに接続して、中のデータにアクセスします。一般的なのはUSB接続の外付けケースを使う方法です。2.5インチSATA形式のHDD/SSDなら、市販のUSB-SATA変換ケーブルやケースに入れてUSBポートに繋げば、外付けドライブとして認識されます。

M.2 SSDの場合は対応するUSBケースが必要です。接続後、新しいパソコン側でドライブが認識されれば、エクスプローラーから中のファイルにアクセスできます。自分のユーザーデータフォルダにアクセスする際、権限エラーが出たらプロパティからセキュリティ設定を変更して開ける場合があります。

データをコピーする

無事ストレージが認識できたら、大切なデータを別の場所にコピーします。膨大なファイルがある場合、USBメモリや外付けHDDを用意してそちらにコピーするとよいでしょう。

OSやアプリケーション自体は再インストールすれば良いので、特に必要な書類や写真、メールデータなどのバックアップを優先します。ドキュメント、デスクトップ、ピクチャなどのユーザーフォルダを丸ごとコピーしておけば大抵の個人データは網羅できます。

なお、Windowsの「ユーザー」フォルダ以下に保存していないファイルも忘れず拾い出してください。ブラウザのブックマークやメールソフトのデータなども念のためエクスポートできると安心です。

電話バナー

パソコン業者に依頼するときの流れ

flow

自力でデータを取り出せない場合や、ストレージ自体が故障している疑いがある場合、パソコン業者に依頼することになります。ここではデータ復旧サービスを利用する際の一般的な流れについて説明します。

問い合わせ・相談

まずデータ復旧業者に連絡し、状況を説明します。「ノートパソコンに水をこぼして起動しないが、中のデータを取り出したい」と伝えればOKです。多くの業者は電話やメールで24時間相談を受け付けており、初期相談は無料のところがほとんどです​。この段階でおおよその成功率や費用の概算を教えてくれる業者もあります。

機器の発送・持ち込み

業者に依頼することになったら、パソコン本体や取り出したストレージを業者に渡します。宅配便で送る場合、しっかりと梱包して送付します。心配なら対面持ち込みできる業者を選ぶと安心です。送料や持ち込み費用は自己負担の場合が多いですが、中には返送時の送料が無料のサービスもあります。

初期診断と見積もり

業者に機器が到着すると、まず初期診断が行われます。ストレージが認識できるか、物理的に損傷していないか、データにアクセス可能か等を調べます。その結果に基づいて見積もり金額と所要日数が提示されます。

この見積もりを確認し、納得できれば正式に依頼契約となります。万一見積もりが高額すぎてキャンセルする場合、この時点でキャンセル可能ですが、診断料がかかる場合もあるので事前に確認しましょう。

データ復旧作業

見積もり承諾後、実際のデータ復旧作業に入ります。作業内容はケースによって様々です。軽度であれば専用ツールでデータを抽出する論理復旧、重度の場合はHDDをクリーンルームで開封しプラッタを読み取る物理復旧などが行われます​。

水没したパソコンの場合、ストレージ自体は無傷であるケースも多いため、比較的簡単にデータを吸い出せる可能性があります。ただしストレージまで水濡れしていた場合、精密な処置が必要になることもあります。プロは高度な技術と機材で対応してくれるので安心して任せましょう。

データの受け渡し

復旧作業が完了したら、業者から結果の報告があります。復旧できたデータの一覧や容量などを確認させてくれる場合もあります。必要に応じて復旧データを保存する媒体(外付けHDDやUSBメモリなど)を用意します。

指定した媒体にデータをコピーしてもらい、宅配便で送付または店頭で受け取ります。パソコン本体やストレージ自体も返却されますが、水没で壊れている場合保証はありません。大事なデータが無事手元に戻ったことを確認し、完了となります。

電話バナー

業者に依頼するときの費用相場

market_price

業者に依頼するときに気になるのが費用ですよね。ここでは業者に水没したパソコンの修理を依頼したときの費用相場についてご紹介します。

データ復旧の費用はケースバイケースですが、数万円から数十万円と幅広いです。簡単な復旧なら 1~3万円 程度の比較的安価な場合もあります。

一方、HDDを開封する物理的な復旧が必要な場合は 10万円以上 になることも珍しくありません。水没したパソコンの場合、ストレージが壊れていなければ比較的安価で済む可能性が高いです。

その場合の相場は 5万円前後 が一つの目安でしょう。しかし業者やデータ容量、緊急度によって異なります。例えば急ぎで依頼すると割増料金になることが多いです。 業者によっては診断後に成功報酬型(データが取れたら○円、取れなければ無料)という料金体系のところもあります。

費用面が不安な場合は、このような成功報酬制の業者を選ぶと「高額払ったのに取れなかった」というリスクは避けられます。ただし成功時の料金は高めに設定されていることが多いです。

電話バナー

パソコンの水没を防ぐ予防策をご紹介

水濡れによるパソコン故障は、誰にでも起こりうるアクシデントです。しかし日頃から少し気を付けておくだけで、そうした「うっかり水没」を防ぐことができます。ここでは、これから同じ悲劇を繰り返さないための予防策を紹介します。大事なパソコンを守るために、できることから実践してみましょう。

飲み物の位置を工夫する

一番簡単で効果的なのは、「パソコンから離れた位置に飲み物を置く」ことです。手が当たってもパソコン本体にかからない距離、例えば机の端や別のテーブルに飲み物を置く習慣をつけましょう。

自宅であればパソコンデスクとは別にサイドテーブルを用意し、飲み物はそちらに置くのも良い方法です。職場でも、パソコンと反対側の手の届きにくい場所にマグを置くなど配置を工夫するだけでリスクが減ります。

フタ付きカップを使う

マグカップやコップではなく、フタのできるタンブラーや水筒を使えば万一倒しても被害を小さくできます。最近は飲み口だけ開閉できるタンブラーも多く、普段使いに便利です。特に持ち運びできる密閉ボトルなら完全に漏れないので安心感が違います。

お気に入りのマグを使いたい場合は、コップの上にシリコン製のカップカバーを乗せておくのも有効です。ホコリ避けの商品ですが、多少の振動では中身が飛び出さなくなります。

防水シートやマットの活用

パソコンの下に防水デスクマットを敷いておけば、仮に水をこぼしてもキーボード下や机の隙間に流れ落ちるのを防げます​。透明なビニールシートや100均のテーブルクロスでも代用できます。

またキーボードカバーも効果絶大です。キーボード面をほぼ密封できるため、多少の水滴なら弾いてくれます。実際、キーボードカバーをしていたおかげで内部無傷だった例もあります。ただし完全防水ではないので大量の液体では防ぎきれませんが、「塵も積もれば」で予防策を幾重にも敷いておくと安心です。

耐水性能のあるパソコンを選ぶ

これからパソコンを買い替えるなら、防水・防滴仕様のモデルを検討するのも手です​。たとえば一部のビジネスノートにはキーボードに排水口があり、水が入っても下に抜ける構造のものがあります。

完全防水のパソコンはほぼありませんが、「うっかりコーヒー程度なら大丈夫」という設計の機種も存在します。スペック選びの際に耐久性も考慮すると良いでしょう。

 

パソコンが水没したらすぐに応急処置を!

今回はパソコンが水没したときの対処法や修理方法をご紹介しました。状況によっては自分で修理することも可能ですが、リスクもあることを理解したうえで行うようにしましょう。

もし、自分で修理するのが怖い、自分で対処しても復活しなかったなどでしたらパソコン専門業者に相談した方が確実です。

パソコン修理屋くまさんではパソコンが水没してしまったトラブルも対応しております。パソコンのトラブルでお困りでしたらお気軽にお問い合わせください。

パソコン修理のお電話はこちら

[故障]の新着コラム

よく読まれているコラム

新着のコラム